多目的家具の新境地「WOWO」

子供の無邪気さを形にした家具デザイン

鮮やかな色彩と丸みを帯びた形状が特徴の「WOWO」は、家具の新しい可能性を探求するプロジェクトです。デザイナーの魏靖野（Wei Jingye）は、子供が「わおわお」と発する口の形を家具に落とし込み、その結果、人とペットの良好な相互作用を促進すると同時に、室内環境を楽しく彩るアイテムが誕生しました。

この家具シリーズの支持部分は天然木を使用し、主要部分には3Dプリント技術と磁気組み立て構造が採用されています。天然木の支持構造は、現代の数値制御技術によって機械切削と手作業の研磨を経て形成され、主要部分は3Dプリント技術を用いて製造されています。

「WOWO」のサイズは、800 mm x 750 mm x 950 mmと640 mm x 550 mm x 800 mmの2種類があります。組み立てが容易で、輸送に便利な上、高い造形自由度を誇ります。色彩、子供、多目的、ペットフレンドリー、レジャータイムといったキーワードが、このデザインの特徴を端的に表しています。

利用者は足をぶらぶらさせたり、膝を曲げて座ったりと、リーディング、ティータイム、休息や遊びなど、さまざまなシーンで安全感と快適さを提供します。また、丸みを帯びた形状と美しい色彩は、インテリア装飾としても機能します。

このデザインは、2023年1月に中国・瀋陽でプロジェクトが開始され、同年6月に完成。瀋陽にある魯迅美術学院の博物館で2023年6月に展示されました。家具の多機能性から出発し、人とペットが家具を共有する際のバランスを求める研究に基づいています。特に猫を飼っている家庭に適しており、活気に満ちた温かな家庭の雰囲気を創出することを目指しています。

2024年には、その創造性と独創性を認められ、A' Furniture Design Awardでブロンズ賞を受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術力と創造力を示し、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にするデザインに与えられるものです。